紫陽花(アジサイ)
さよならを言えなかった。その言葉は悲しすぎて。
あの夜が雨じゃなかったら 別れを決められなかった。
世界中に二人しかいなければ
もう一度やり直すこともできたかな。
もう少し、もう少し、私が大人だったら、
いろんな形であなたを守れたのに。
寂しくないよ。あなたがいなくても
強がる自分をぎゅっと抱きしめて
眠れぬ夜に 窓を叩いてる 雨達の声がざわめく。
二人でよく聴いていたあの曲を口ずさむの
お願い雨よ。止まないで。
誰にも聞かれぬように。
もう少し、もう少し、私が子供だったら、
いろんな形であなたを守れたのに。
窓の外、静かに流れ落ちる私の涙。
二人で眺めてた あの日と同じアジサイが咲いてる。