秋の風海を渡ってくる
蟬しぐれ遠くに
あのひとは白いブラウス着て
目を細めバスを待つ
思いでは噓をつくもの
あの町も遠い
ただひとりどこへ旅立つつもり
微笑みだけ殘して
ずっと讀みかけの夏は
いまも讀みかけのままさ
初戀までも屆かない背丈で
胸の高鳴り聽いてた
少年の投げる石つぶては (燃える)
靑草のジェラシ-
思いでは噓をつくもの
あのひとはおとな
秘密とか乳房胸に隱して
微笑みだけをくれる
ずっと讀みかけの本は
いまも讀みかけのままさ
初戀さえも知らない頁に
指を揷んで
ずっと讀みかけの夏は
いまも讀みかけのままさ
初戀までも屆かない心が
雲の動きを見上げてた
微笑みだけをくれた
ずっと讀みかけの本は
いまも讀みかけのままさ
初戀なんか忘れかけたいまも
捨てていないよ
ずっと讀みかけの夏は
いまも讀みかけのままさ
初戀までも屆かない背丈で
胸の高鳴り聽いてた