一の鳥居 通りゃんせ
二の鳥居 通りゃんせ
三の鳥居 通りゃんせ
北条はんに参りゃんせ
一の鳥居 通りゃんせ
北条はんに参りゃんせ
大町小町 静御前(しずか)と桜舞う頃
二の鳥居 通りゃんせ
半僧坊に参りゃんせ
大天狗小天狗 若葉や花菖蒲(あやめ)濡る頃
三の鳥居 通りゃんせ
盂蘭盆会(うらぼんえ)参りゃんせ
げげげと 白き蓮花(はすはな)咲く頃
戦(いくさ)は七里の磯づたい
在(あ)りし日も蝉(せみ)しぐれ嗚呼
落ち水流るは太刀洗(たちあらい)
亡き人(びと)の“思い馳(は)せ涙”と見てとらん
一の鳥居 通りゃんせ
北条はんに参りゃんせ
大町小町 萩(はぎ)見て流鏑馬(やぶさめ)の頃
二の鳥居 通りゃんせ
お十夜に参りゃんせ
化粧坂(けわいざか) もみじが朱に染まる頃
闇夜に篝(かがり)て薪能(たきぎのう)
虫の音に囃(はや)されて
嗚呼 やぐらで月見の六地蔵
古(いにしえ)を“歌にせし雅(みやび)”と見てとらん
三の鳥居 通りゃんせ
禅寺へ参りゃんせ
名刹古刹(めいさつこさつ) 大銀杏(おおいちょう)に小雪舞う頃